築地魚河岸三代目

【特別寄稿】魚河岸三代目から旬のイチオシ

小川貢一(おがわ・こういち)
1956年、築地魚河岸の仲卸業三代目として生まれる。89年平野文と結婚。現在、築地の魚料理店「魚河岸三代目 千秋」ならびに「魚河岸三代目 千秋 はなれ」店主。魚を知り尽くした男としてビッグコミック(小学館)連載『築地魚河岸三代目』のスーパーバイザー、料理監修を務める。

香箱蟹 ―コウバコガニ―

update: 2013/01/11

香箱蟹(こうばこがに)は、ズワイガニの雌(メス)のこと。雄(オス)のズワイガニに比べて雌(メス)の香箱蟹(こうばこがに)は非常に小さい蟹で、価格も雄(オス)に比べて安価ですが、お腹の中にある外子(そとこ)と甲羅の中にある内子(うちこ)、そしてカニミソが絶品です。
プチプチした食感がたまらない外子、濃厚な旨味が凝縮された内子とカニミソは、他のカニでは味わえない美味しさです。またサイズが小さい為、身が少ないですが味は雄(オス)よりも濃厚で甘みがあります。
香箱蟹(こうばこがに)は、とても美味しい出汁がでますので、地元ではかに鍋や味噌汁にして食しています。
ズワイガニは県によって呼び名が違います。兵庫や京都では「松葉蟹」、福井では「越前蟹」、石川では「加能蟹」と呼ばれ、足に付けるタグが色分けされています。
漁は11月上旬から3月までですが、産卵する雌(メス)を保護する為に雌(メス)は11月の上旬から1月の上旬までの短い期間しか漁が認められていません。
是非、この時期だけの香箱蟹(こうばこがに)の濃厚な美味しさを楽しみましょう。

<小川貢一>

新さんま(秋刀魚)

update: 2012/09/14

秋の魚の代表選手のさんま(秋刀魚)。

その語源は、狭い魚「狭真魚(さまな)」の音から「さんま」になったと言われています。

さんま(秋刀魚)は、一年中スーパーの店頭に並んでいますが旬は夏から秋で、特に脂が乗って美味しいのは8月下旬から10月初旬までです。11月下旬からは解凍物になりますが、旬の時期に獲れたものを冷凍しているので脂が乗って美味しく召し上がれます。

さんま(秋刀魚)は、胃が無く腸が短いので残留物がほとんど有りません。ですから内臓まで美味しく食べる事が出来るのです。料理としては塩焼きが一番ですが、近年では漁の進歩や流通の発達で鮮度の良いものが手に入りやすくなり、お刺身で美味しく食べる事が出来ます。

さんま(秋刀魚)にはたくさんの栄養素が含まれています。

EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富で血液をサラサラにし脳の発達の維持に効果を発揮します。また中性脂肪や悪玉コレステロールを減らす効果もあり、老若男女に効果的な万能の食材と言えます。

<小川貢一>

鱧 ―ハモ―

update: 2012/09/14

関西では、夏に無くてはならない魚、はも(鱧)。7月は京都の祇園祭や8月は大阪の天神祭は、別名「鱧祭り」とも言われています。はも(鱧)は、梅雨の雨を飲んで旨くなると言われており、梅雨が明ける7月に脂が乗り旬となります。
何故、京都で「鱧料理」が盛んになり完成されたか?その昔、大阪湾からの魚は行商人が担いで京都に持ってきました。夏の暑い時期では、殆どの魚は死んでだめになりましたが、生命力が強いはも(鱧)だけは生きていたようです。そのバイタリティを頂くことで暑い京都の夏を乗り切ろうと考えたのでしょうね。
はも(鱧)の骨切りの技術は大分県の中津川で始まり、それが京都に伝わり完成したと言われています。「一寸三十三切れ」と言われますが、実際には1ミリ幅まで薄く切るのは大変難しく、料理人の高い技術が求められます。
はも(鱧)は、ビタミンA、B2,カルシウム、コンドロイチンなど豊富な栄養素がたっぷり含まれています。眼精疲労、ストレス解消に役立ち、高血圧や動脈硬化などの予防に効果があります。

<小川貢一>

築地魚河岸三代目とは?

元・銀行員の赤木旬太郎は、妻の実家の築地魚河岸の仲卸の名店『魚辰』の三代目を継ぐことになった。人一倍くいしん坊だが、魚の目利きはド素人。旬太郎の悪戦苦闘が始まった!!

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