タモリ入門として最適!
ケトル (16号)
太田出版
2013.12.15
この本のあらすじ
一見すると“知らなくても良い”情報が、私たちの日常に楽しい刺激を与えてくれる、というダイナミズムを体験できる雑誌。「ネタになる、アテになる、バズをうむ」。そんな雑誌を目指します。※デジタル版には一部収録されていない記事がございますので、ご了承ください。
おすすめコメント
『笑っていいとも!』などのレギュラー番組で、あれだけお茶の間に登場していながらもその実態がイマイチ掴めないコメディアン、タモリ。いったい彼は何者なのか?この掴みどころのない独特の存在感に興味を持った方には本書がオススメです!毎号ユニークな特集が魅力の雑誌『ケトル』のタモリ特集号は、タモリ年表やタモリ語録、彼を愛する著名人たちの証言から、タモリなる人物を立体的に浮かび上がらせます。タモリ入門として最適な一冊です。
愛が溢れるファンレターのような一冊
タモリ論
新潮社
2013.7.13
この本のあらすじ
タモリの本当の“凄さ”って何だろう。なぜ三十年以上も毎日生放送の司会を超然と続けられたのか。サングラスの奥に隠された孤独や絶望とは――。デビュー作でその愛を告白した小説家が、秘蔵の「タモリうんちく」を駆使して、この男の狂気と神髄に迫る。出生や私生活にまつわる伝説、私的「笑っていいとも!」名場面、ビートたけしや明石家さんまとの比較等、読めばあなたの“タモリ観”が一変する、革命的芸人論!
おすすめコメント
長年タモリに注目し、自作の登場人物にも作中で彼について言及させるくらいのタモリファンである小説家、樋口毅宏。 客観的な事実の積み重ねによりタモリ像を浮かび上がらせるというよりは、無類のタモリファンである著者が高い熱量でタモリ愛を語った本作は、ある意味長大なファンレターのようでもあります。またタモリ以外のBIG3(ビートたけし、明石家さんま)との関係性、違いなどの記述も多く、80年代から00年代のお笑い界を総括としても読むことができます。お笑い好きの方にオススメです!
タモリ研究本の真打
タモリ学 タモリにとってタモリとは何か?
イースト・プレス
2014.3.31
この本のあらすじ
デビュー時から現在までの、タモリの様々な発言やエピソードを丹念に読み解き、その特異性と唯一無二の魅力に迫る。 親しみ深くて謎の多い、孤高の男の実像とは。―タモリは過去や未来にこだわることの不毛さに対し、若い時から(あるいは幼少時から)問題意識を持ち、考えぬいた末に「現状を肯定する」という生き方を選択した。いかに執着を捨て、刹那的に生きることを選べるか。その実践として、「タモリ」がある。―(本文より)
おすすめコメント
タイトルが良いですね。タモリを徹底的に研究、分析することにより、学問の域にまで発展させた本書。「タモリ学」と銘打っているだけあって、内容の濃さ、視点の豊かさ、考察の鋭さなど、どこをとっても他のタモリ本の追随を許さない素晴らしい水準に仕上がっています。タモリ上級者にも自信を持ってオススメしたい一冊です。
J・Jスタイルのこだわりが詰まった一冊
植草甚一スクラップ・ブック10 J・J氏の男子専科
晶文社
2004.11.1
この本のあらすじ
ぼくは流行に先行する流行にしか興味がないんだ。J・J氏の卓抜なおしゃれ感覚が選びだした、着るもの、はくもの、使うもの、食べるもの、飲むもの、遊ぶもの。ボクシングやコラージュや切手の話など、「ぼくの街・ぼくの部屋」をいきいきと再現する。植草流、男性に必要なダンディズムへのガイダンス。
おすすめコメント
植草甚一は<粋な大人>の代名詞のような人物ですが、いったい何がそんなに素敵なのかよく分からないという方もいることと思います。彼の魅力を平たく言うと、衣食住、言動、趣味、彼を取り巻くすべてが抜群にお洒落で、男性であれば憧れずにいられないダンディズムの塊のような人物なのです。本作は、そんなJ・Jのスタイルへのこだわりがギュウギュウに詰まった一冊なので、J・J入門にぴったりです。J・Jのどこから手をつけていいか迷っている方には本書が断然オススメです!
J・Jとタモリをつないだジャズの話
植草甚一スクラップ・ブック12 モダン・ジャズのたのしみ
晶文社
2004.9.1
この本のあらすじ
49歳になって、突如モダン・ジャズにとりつかれた植草さん。600時間もレコードを聴き、またたくまにジャズをマスターしてしまった。レコードの買い方からジャズ喫茶での勉強のしかたまで、もっとも人間的な芸術のよろこびを、ここにお披露目する。
おすすめコメント
タモリとJ・Jの一番の共通点はどちらもジャズ愛好家であり、熱心なレコードコレクターであるということです。J・Jの生前、ふたりの関わりはそう多くなかったそうですが、J・Jの死後、彼の莫大なレコードコレクションを散り散りに処分してしまうのが忍びないと考えた関係者が、タモリにそのレコードの引き取りを依頼し、4000枚のレコードをまとめて引き取ったというエピソードはよく知られています。それだけJ・Jのジャズの審美眼は信頼されていたということでしょう。本書はそんなJ・Jがジャズの魅力や楽しみ方を余すことなく語り尽くした一冊です。
素晴らしき本の世界へ
植草甚一スクラップ・ブック6 ぼくの読書法
晶文社
2004.9.1
この本のあらすじ
本こそわが世界──生まれたときから本の虫だったみたいな植草さんの、きわめつけ本とつきあう法。古本屋めぐりの日録から洋雑誌の買い方、ペーパーバック談義、めずらしい本や美しい本についての話題など、書物をめぐる楽しいエッセイ満載!
おすすめコメント
J・Jは、多くの文系サブカル男子たちに読書の楽しさ、奥深さを教えてくれた先生でもあります。J・Jのリズミカルで味のある文章で語られる本の世界が本当に楽しそうで、僕自身も本に興味を持ち始めた頃に夢中で読んだ記憶があります。本書内では手に入らない本についての言及も多いので、ブックガイドとしての使い勝手は良くないかもしれませんが、本を読むこと、新しいことを知ることの根源的な喜びを教えてくれる一冊です。
いかがでしたか。若い頃より年を重ねてからの方が俄然格好良くなっているのも、このふたりの共通点の一つですね。さて次週は「お酒が飲みたくなる本」と題して、酒の歴史や知識をまとめた本や、話題の酒漫画などをご紹介いたします。どうぞお楽しみに!