#あの人に気になるあのこと聞いてみた

大人気青春漫画をみずみずしく映画化

『ちはやふる』が描き出す熱くて爽やかな青春模様

#あの人に気になるあのこと聞いてみた 大人気青春漫画をみずみずしく映画化
『ちはやふる』が描き出す熱くて爽やかな青春模様

競技かるた部を舞台に高校生の青春を描き、単行本の累計発行部数が1500万部(2016年1月時点)を突破した末次由紀の大人気漫画『ちはやふる』。少女漫画の枠を超えて老若男女から愛されている同作が、満を持して実写映画化される。
今回の特集では、『ちはやふる』の重要な登場人物である綿谷新を演じた真剣佑のインタビューなどを通して、同作のみずみずしい魅力をお伝えする。また、『ちはやふる』のようにマニアックな部活をテーマにした漫画作品も紹介するので、そちらにも注目していただきたい!

PROFILE

真剣佑(まっけんゆう)

1996年11月16日、ロサンゼルス出身。2014年春より日本で芸能活動をスタート。主な出演作は、ドラマ『夢を与える』、映画『劇場版仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー』、舞台『花より男子 The Musical』など。辻村深月原作の連続ドラマ『サクラ咲く』がNOTTVで配信中。

オフィシャルブログ http://ameblo.jp/mackenyu/

役作りのために福井でかるた修業!

──『ちはやふる』という作品に対する第一印象はどういうものでしたか? “競技かるた”という、そこまでメジャーではないものがテーマとなっていますが。

真剣佑かるたと聞くと、どうしてもおだやなかイメージがあったので、それが競技となるとどうなるのかなという興味がありました。

──真剣佑さんが演じた綿谷新の第一印象はどういうものでしたか?

真剣佑新がいないと何も始まらないと思いました。主人公の千早にかるたを教えたのも新ですし、将来の名人と言われる新なので、とても重要な役どころで大切に考えないといけない役だと思いました。

──新はかるたの名手で、しかも福井弁をしゃべるキャラクターです。いくつもハードルがあって、役作りが難しかったのでは?

真剣佑役作りはもちろんどれも全部難しいものなんですけど、つらいと思ったことはなくて、楽しくやらせていただきました。今回も福井に合宿のような形で福井弁と競技かるたを習いに行って、とても貴重な体験をさせていただきました。

──役作りのために実際に真剣佑さんが福井で1人で生活をしたと聞いて驚きました。

真剣佑かるたでの福井の取りを身につけるために渚会というところで練習したんです。

──福井の取りというのは?

真剣佑札をはらう姿勢、はらい方とかが東京のものとはまったく違うんですよ。

──武道の流派みたいなもので、フォームなどが違うんですか?

真剣佑そんな感じです。福井は横の動きが大きいんですよ。

──東京の綾瀬千早や真島太一の札の取り方とは違うことが映像を見ればわかるんですね。

真剣佑そこはちゃんと新の取りをしたいなと思いました。

──実際に福井で暮らしてのかるた修業というのは、小泉(徳宏)監督の指示だったんですか?

真剣佑監督には「福井に行って“もののあわれ”を探してこい」と言われました。

──……どういう意味なんでしょうか?

真剣佑わからないです(笑)。僕も言われたときは「はっ? ……はい」ってなりました(笑)。

──福井でもののあわれは見つかりましたか?

真剣佑見つかったか見つからなかったかは、僕には正直わからないんですけど、福井に行った2週間があったから綿谷新ができたと思っています。

──「もののあわれを探してこい」みたいに小泉監督は抽象的なことをおっしゃるタイプなんですか?

真剣佑いえ、大ざっぱなものから細かいものまで幅広かったですね。撮影中はとにかく丁寧に教えてくださるので、とってもやりやすかったです。

演じる上で三角関係は意識しなかった

──撮影現場の空気はどういったものでしたか?

真剣佑キャストのみんなは本当に仲がよかったので楽しかったです。作品についてずっとみんなで話してましたし、仲がよくないと空気感は作れないと思うんですが、その空気感を映像から感じて心を温めてほしいです。

──広瀬すずさん演じる綾瀬千早はどういう人物でしょうか?

真剣佑新もまっすぐなんですけど、千早もまっすぐで、バカがつくほどまっすぐなんです。だから、まわりがすぐ見えなくなるところもある。子供っぽい子ですね。

──たしかに千早のいい意味での子供っぽさは作品から感じました。野村周平さん演じる真島太一はどういう人物でしょう?

真剣佑太一は新にライバル心を抱いているけど、新はそんなことを思ってないんですよね。

──でも、新と太一と千早は恋の三角関係ですよね?

真剣佑まあ、言ってみれば、そうかもしれないですね。

──あれ? 演じる上では三角関係を意識しなかったんですか?

真剣佑全然意識しなかったです。千早と太一がいて、そして新がいるという感じで、新は別だと思っていたんです。

──なるほど。新はふたりから少し離れたポジションということでしょうか。

真剣佑新は太一と同じ土俵に立ってなくて、争ってないんです。

──真剣佑さんご自身は千早は新と太一のどちらに惹かれていると思いますか?

真剣佑千早は今はかるたのことしか目に入ってないので、そういうことは全然考えてないと思います(笑)。

──新と太一を恋愛対象として見ていない?

真剣佑まだ見てないですね。「かるたで新に会いたい! また太一とかるたができて嬉しい!」っていうような子なんで。新も千早を女性として見てないんですね。

──じゃあ、男女関係を意識してるのは太一だけなんでしょうか?

真剣佑そうですね(笑)。

──太一がひとり相撲してるだけと考えると、太一はかわいそうですね。イケメンでスポーツ万能で勉強もできて。

真剣佑家も金持ちなのに(笑)。

──それなのに恵まれてない(笑)。すみません、恋愛話を続けてしまうんですが。

真剣佑大丈夫ですよ(笑)。

──新とかかわる人物として松岡茉優さん演じるカルタクイーンの若宮詩暢も登場します。映画を見ると、詩暢は新を男性として意識してるんじゃないかって気もするんですが、いかがでしょう?

真剣佑詩暢ちゃんは完全にかるたバカなんで。

──かるたバカ!

真剣佑新と同じでひとりでかるたに打ち込んできて、無敗だったけど新にだけは勝てない。相手になるのが新しかいないんですよ。

──勝てないとはいえ、詩暢も新のように高いレベルにいるんですね。

真剣佑だから恋愛対象というよりライバルという感じですね。

人に夢を与える役者になりたい

──話題を変えて電子書籍のサイトなので、本についてもおうかがいしたいと思います。お好きな本はありますか?

真剣佑読むのはアメリカの作品が多いんですが、日本の作品だと湊かなえさんの『少女』という小説が好きですね。すごく難しいんですが、世界観、湊さんが作り上げる世界がすごいと思いました。

──『ちはやふる』はかるた部の物語ですが、真剣佑さんご自身は部活動をやってらっしゃいましたか?

真剣佑音楽が好きだったので吹奏楽部に入ってました。

──楽器は何を?

真剣佑フルートをやってました。演奏は難しかったんですが、今でも吹けますよ。

──学生時代は音楽にも打ち込んでいたんですね。今は役者に打ち込んでらっしゃるわけですが、役者を目指したきっかけは何だったんでしょうか?

真剣佑僕はずっとアメリカにいて17歳のときに日本に来たんですけど、15歳ぐらいのときに日本の映画を見て夢をいただいたんです。そこから、主演の俳優さんのように自分も人に夢を与えたいなと思ったんです。

──役者としての将来の目標は何でしょうか?

真剣佑自分の中で決めていることなんですが、目の前の仕事を全力で手を抜かずにやっていこうと考えています。だから、あまり先のことは見ていないんです。

──なるほど。その目の前の仕事というのが……。

真剣佑『ちはやふる』です。

──では、最後に真剣佑さんが思う『ちはやふる』の見どころを教えていただけますか。

真剣佑部活動だったり、友情だったり、チームワークだったり、親子の愛だったりとたくさんのいろんな魅力がある作品です。笑うところもあれば、ホロっとするところもあり、普段、少女漫画を見ない人でも楽しめるいい作品ですので、ぜひ映画館で見ていただきたいです。

取材・文/武富元太郎
撮影/吉井明

真剣佑さんサイン入り原作コミック『ちはやふる 30巻』を、
抽選で1名の方へプレゼント!!

応募期間:2016年3月14日〜2016年4月14日

応募は終了いたしました。
たくさんのご応募ありがとうございました!

映画『ちはやふる』の原作コミックはこちら!

ちはやふる

末次由紀

講談社

2007年から『BE・LOVE』で連載がスタートし、現在も好評連載中の末次由紀の人気漫画。魅力的な登場人物たちの人間ドラマと、かるたの迫力のある試合描写が高く評価されていて、2009年に第2回マンガ大賞2009を受賞、「このマンガがすごい!2010」のオンナ編1位を獲得、2011年には第35回講談社漫画賞少女部門を受賞している。2011年には日本テレビ系でアニメ化され、こちらも人気を呼んだ。

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